「愛犬が腎臓病だと診断された」
「腎臓病になったらどれくらい生きられるの?」
「腎臓病でも長生きする方法を知りたい」
愛犬が腎臓病になってしまったら、少しでも長く一緒にいたいと飼い主さんなら思いますよね。
腎臓病は症状が出にくく、発見された時点で病気が進んでいることもあり、命にかかわる病気です。
腎臓は「寿命を決める」ともいわれる、寿命のカギを握る臓器です。
腎臓をケアすることで、愛犬と1日でも長く暮らせるようにしましょう。
今回は、腎臓病になった愛犬が少しでも長生きできるように、獣医師であり著者の宿南章(しゅくなみあきら)先生をお招きして、詳しく聞いてみることにしました!
1.愛犬が腎臓病になってしまったら?
1-1.犬の腎臓病とは
腎臓は一度その組織や機能が失われてしまうと、再生されません。
ですので、腎臓病になってしまったら、残された腎臓にいかに負担をかけないかが長生きするカギになります。
まずは犬の腎臓病とはどんな病気なのか、説明していきますね。
1-1-1.腎臓の働きについて
腎臓病というのは、腎臓が本来もつ
- 尿を作り体内の老廃物を取り除く
- 血圧を調整する
- 血を作るホルモンを分泌する
という、3つの機能が低下することによって引き起こされる病気のことです。
まず、腎臓の機能が低下して尿を作れなくなると、アンモニアなどの有害な老廃物(毒素)が体の中に溜まってしまいます。
老廃物が常に体に残った状態では、脳や胃腸など、他の臓器にも影響を与えることに。
たとえば、脳がダメージを受けてしまうと意識障害や痙攣、胃腸がダメージを受けると食欲不振などを起こします。
次に、血圧の調整がうまくできなくなると、血圧が上昇し高血圧になり、心臓や血管の病気を併発したり、病気が悪化しやすくなったりします。
最後に、血を作るホルモンが分泌できなくなると血液を作れないため、貧血を起こします。
貧血状態が続くと全身の酸素不足が起こり、これをカバーするために心臓には常に負担がかかってしまうため、心臓機能が悪化してしまいます。
犬の腎臓病は、腎臓の機能が低下することによって他の臓器にも影響が出る、命にかかわる危険な病気です。
1-1-2.急性腎臓病について
それではまず、急性腎臓病の説明からしていきますね。
急性腎臓病は、急激に腎臓の機能が低下してしまう病気です。
数時間から数日の間に、体調を崩していきます。
急性腎臓病の症状としては初期段階だと
- 突然食事を食べなくなる
- 何度も吐く
- 下痢をする
- 急に元気がなくなる
などの症状が見られます。
病気が進行してくると腎臓の痛みに加え
- 呼吸が乱れる
- 口からアンモニア臭がする
- 脱水症状を起こす
- 体温が低下する
- 痙攣が起きる
- 昏睡状態になる
- 尿が出なくなる
などの症状も見られるようになります。
尿が出なくなる状態では尿毒症を発症している可能性があり、早く処置をしなければ命にかかわります。
尿毒症とは、腎臓の機能低下により排出されるはずの毒素が血中に溜まって起こる、中毒症状です。
急性腎臓病の原因は様々ですが、主に
- 誤飲や誤食
- 出血多量(事故等)
- 尿路の閉塞
などによる腎臓へのダメージが多いです。
特に多いとされているのが、腎臓にとって有害な食べ物や物質などの誤飲や誤食によるもの。
腎臓に有害な食べ物や物質は、以下の通りです。
食べ物 | ぶどうやレーズン |
植物 | ユリ科植物全般(ユリ、チューリップ、ヒヤシンス)スイセン、パンジー、シクラメン、アロエなど |
化学物 | 殺鼠剤、不凍液や保冷剤(エチレングリコール)、除草剤、アリ駆除剤など |
人間の薬 | イブプロフェン(関節炎や発熱の治療薬)など |
重金属 | 水銀、鉛、亜鉛、ヒ素、カドミウムなど |
これらの毒物は、人間が管理することで予防が出来ます。
急性腎臓病ではなりやすい犬種はなく、すべての犬種で性別や年齢を問わず発症する可能性があります。
1-1-3.慢性腎臓病について
次に慢性腎臓病について説明します。
慢性腎臓病は、数か月から数年と、長い期間にわたって腎臓の機能が徐々に低下していく病気です。
両側、または片側の腎臓の機能や構造に異常をきたした状態が、3か月以上継続している状態で慢性腎臓病と診断されます。
腎臓病は症状が現れにくく、検査などで異常が見られ、慢性腎臓病と診断される頃には初期の段階であってもすでに腎臓の機能の約75%(約4分の1)が失われているのです。
慢性腎臓病の症状は、IRIS(国際獣医研究グループ)による血液検査の指標により、進行具合に沿ってステージが4段階に分かれています。
ステージ1~2では、はっきりとした症状は現れません。
血液検査で数値の異常が見られたり、尿検査でたんぱく尿と診断されたりします。
たんぱく尿とは、本来尿の中にあるはずのないたんぱく質が多く含まれた尿のことです。
腎臓が正常に働いている場合はろ過が問題なくに行われるため、尿の中にたんぱく質はほとんどありません。
ですので、たんぱく質が尿の中に出てきていることで、腎臓の機能低下を推測できます。
ステージ3になると
- 口内炎
- 胃炎
- 食欲の低下
- 嘔吐
- 体重の減少
- 貧血
などが起こります。
また、腎臓の機能が低下し尿の濃縮力が低下するため、水を多く飲み薄い色の尿を多くする「多飲多尿」が見られるようになります。
犬の場合、飲水量が1日(24時間)で体重1kg当たり90~100ml以上で多飲、尿量は1日で体重1kg当たり50mlを超えると多尿とされています。
さらに、高窒素血症や尿毒症を発症し始めます。
高窒素血症は尿毒症の軽いもので、本来腎臓でろ過されて除去されるはずの毒素が体内に溜まってきている状態です。
ステージ4では尿毒症が進み、生命維持が困難になります。
- 尿が出なくなる
- 元気や食欲がまったくなくなる
- 痙攣をおこす
- 昏睡状態に陥る
などの症状が見られます。
この段階では意識障害が起き、命の危険がすぐそこまで迫っています。
慢性腎臓病の原因ですが
- 加齢による腎臓の機能低下
- 先天性の腎疾患
- 細菌やウイルスの感染による腎炎
- 悪性腫瘍
- 外傷
- 薬物などによる中毒
- 心筋症やショックなどによる腎血流量の低下
- 免疫疾患などによる腎炎
- 結晶や結石などによる尿路の閉塞
- 急性腎不全からの移行
などがあげられます。
慢性腎臓病になりやすい犬種は
- ブル・テリア
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- ボクサー
- シャー・ペイ
とされています。
しかし、以上の犬種は慢性腎臓病のリスクが高いというだけで、必ずなるわけではありません。
また、犬種によらず8歳を過ぎた中、高齢犬も慢性腎臓病になりやすいです。
1-2.急性腎臓病になった場合の一般的な余命
急性腎不全で尿が作られない状態が続くと、数日以内に死亡します。
最悪の場合は、1日も持たずに数時間で死に至ることも。
急性腎不全の原因を治療できれば、腎臓病が回復することもあるでしょう。
しかし、末期の尿毒症を発症すると回復は難しく、嘔吐や下痢、脱水症状などがみられる段階だと余命は数か月だと考えられます。
さらに、尿が出なくなった場合の余命は、数週間でしょう。
1-3.慢性腎臓病になった場合の一般的な余命
慢性腎不全と病院から診断されると、ステージによって変わりますが、平均して余命は「1年半~2年」ほどだと言われています。
1-3-1.ステージ1での余命について
ステージ1では症状がほとんど見られず、余命を気にする必要はありません。
1-3-2.ステージ2での余命について
ステージ2ではほとんどの犬がまだ食欲もあり元気ですが、場合によっては多飲多尿が見られます。
また、ろ過しきれないたんぱく質が尿の中に出始めます。
余命は「14か月」ほどです。
1-3-3.ステージ3の余命について
ステージ3では、高窒素血症や尿毒症などを発症し始めます。
腎臓の機能は25%~10 %(4分の1~10分の1)程度まで落ちています。
しかし、生命維持に必要な腎機能がまだ残っているため、症状の進行を遅らせ、QOL(生活の質)の維持や改善が期待できるでしょう。
余命は「11か月」ほどです。
1-3-4.ステージ4での余命について
ステージ4では尿毒症がさらに進行します。
残された腎臓の機能は10%(10分の1)以下です。
積極的な治療なしでは、命を落としてしまいます。
余命は「1~2か月」ほどです。
2.腎臓病でもできるだけ長生きする方法
2-1.急性腎臓病の動物病院での治療
急性腎臓病では、愛犬の様子に異変を感じたら早急に治療をしてもらうことが、病気の完治や腎機能の回復につながり、愛犬の長生きにつながります。
急性腎臓病による初期段階に見られる
- 突然食事を食べなくなる
- 何度も吐く
- 下痢をする
- 急に元気がなくなる
などの症状がみられたら、かかりつけの病院にすぐに相談しましょう。
急性腎臓病は一般的に死亡率が50%と高いですが、腎臓病全体の1%程度と数が少ないことも特徴です。
血液循環のトラブルや、尿の排出トラブルによる急性腎臓病では、腎臓そのものの機能は損なわれていない場合があり、原因を治療することで回復が見込める場合もあります。
急性腎臓病では脱水による腎臓機能の低下もあるため、点滴による治療が行われます。
静脈点滴による水分量の増加による脱水症状の改善や、尿毒症の予防が目的です。
また、静脈点滴でも尿が出ない場合に、人工透析が行われます。
人工透析とは、腎臓の失われた機能(体内の老廃物をろ過して尿として排出する)を、人工的に代替する治療です。
人工透析では、点滴治療では改善できない状態を改善できるケースがあります。
2-2.慢性腎臓病の動物病院での治療
犬の腎臓病は、診断された時点で腎臓の機能の約75%(約4分の1)が失われています。
腎臓がすでに壊れてしまっているので、一番重要なのはいかに食事でコントロールするかになります。
慢性腎臓病では発見が早ければ早い分、食事療法などにより数年単位で長生きできます。
理想としては療法食と、活性炭やリン吸着剤などを使って腎機能をカバーしながら、状態が悪ければ点滴をするのがメインの治療になります。
慢性腎臓病では、ステージごとに症状や検査結果に合わせた治療が行われ、ステージ1~2の初期の段階では食事療法で腎臓の負担を減らします。
症状がステージ3まで進むと、食事療法に加えて点滴治療を行いますが、このステージになると残りの寿命が3ヶ月ぐらいという場合も多くなってきます。
ただし、ステージ3であっても食事を変えることで、寿命が大幅に伸びたというケースもあります。
ステージ4ではさらに腎臓病が進行して手遅れであることが多くなるため、点滴を続けることが生存率を上げる方法になります。
また、慢性腎臓病では貧血も起こるため、鉄剤の補給や造血ホルモン注射も行われます。
鉄剤とは、鉄欠乏性貧血の治療に用いられる薬剤のことです。
造血ホルモンは、腎臓病によって作られなくなってしまった血を作るホルモンの代わりをしてくれます。
貧血が続く状態だと常に酸素不足になり、心臓に負担がかかり、心臓の機能が低下します。
2-2-1.再生医療について
現在では比較的新しい治療法として、再生医療(細胞治療)があります。
再生医療とは、薬などを使わず生きた細胞をそのまま体内に投与して、ケガや病気の治療を行う治療法です。
再生医療は、事故や病気で失われた組織や機能を取り戻す治療法で、一度失われた組織や機能が戻らない腎臓への治療法として注目されています。
ステージ2~3(軽~中程度)の腎臓病で効果が期待できる治療法で、愛犬の体への負担も軽いです。
良好なQOL(生活の質)を、より長く維持することを目的としています。
2-2-2.人工透析について
人工透析は、犬の腎臓病の末期症状である尿毒症での寿命を延ばす最後の手段です。
尿毒症になると積極的な治療なしでは、短命となります。
人工透析を行うことで血液中の老廃物が取り除かれるほか、血液の成分調整も行われるため、腎臓病のさまざまな症状を改善することができます。
2-3.腎臓病の食事療法
慢性腎臓病の食事で注意すべき点は、たんぱく質やリンを低く抑えることにあります。
うまくコントロールしつつ、アンモニアなどの有害物質を活性炭などで吸着させていきます。
2-3-1.たんぱく質を抑える
たんぱく質は犬の体を作る大切な栄養素の一つですが、過剰に摂取すると腎臓のろ過作業が増え、腎機能の低下した腎臓には大きな負担となります。
腎臓でろ過されたときに作られる窒素化合物も増えるため、血液中の窒素の濃度が上昇する高窒素血症になります。
高窒素血症とは、腎臓の機能が低下することで窒素化合物などの老廃物の排出がうまくいかず、血中の窒素濃度が高まってしまった状態のことです。
そのため、鶏ささみ肉や牛モモ肉などの高たんぱく質の食材は、与えないようにしましょう。
また、たんぱく質を調整した腎臓病をケアするための療法食があるのですが、中でも獣医師監修のものをおすすめします。
2-3-2.リンを抑える
慢性腎臓病になると、リンの代謝がうまくいかず、高リン血症の症状を発症させます。
高リン血症とは、血液中のリン濃度が非常に高くなった状態です。
リンは骨や歯を作るうえで必要な栄養素です。
腎機能が低下した体内では、リンが排出できなくなります。
そのため高リン血症になり、血液中で結びついたリンとカルシウムが血管や腎臓に沈着して組織を破壊します。
牛肉、豚肉、鳥肉、卵黄、乳製品、豆類はリンを多く含むため、犬に与えるのは控えるべきです。
特に納豆や卵黄、乳製品は調理してもリンを除去できないため、与えないようにしましょう。
2-3-3.ナトリウムを調整する
ナトリウムは体の水分の保持、浸透圧の調節を行っています。
腎不全の犬にとってナトリウム(塩分)のとりすぎは、血圧の上昇につながり、腎臓に負担をかけてしまいます。
塩分の高い食べ物として、人間用の食べ物全般があげられます。
人間用の食べ物は薄い味付けであっても、犬にとっては塩分過多となることがほとんどです。
加工食品であるサラミ、ハム、ベーコン、ソーセージなどの食材もナトリウムを多く含んでいるため、与えないようにしましょう。
ただし制限しすぎれば脱水を引き起こす原因となり、その結果腎臓の血流量を減少させて腎臓病を進行させてしまうこともあります。
2-3-4.カリウムを調整する
カリウムは、 野菜、果物、豆類等に多く含まれています。
カリウムそのものが腎臓の機能を悪くするのではなく、急性腎臓病で腎機能が低下したことによりカリウムが血中に溜まり、高カリウム血症が引き起こされるのです。
高カリウム血症とは、血液中のカリウム濃度が非常に高い状態のこと。
逆に、食欲不振などから食事の摂取量が不十分な場合には、必要なカリウムが足りなくなり、低カリウム血症になります。
カリウムの過不足が起きると、足のしびれ、元気消失、食欲不振などの症状が出ます。
腎臓病ケアの療法食を選ぶのが安心でしょう。
2-3-5.オメガ3脂肪酸を増やす
必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸には、血流改善効果や血圧を下げる効果があります。
必須脂肪酸は体内で作ることができないので、オメガ3脂肪酸が含まれた療法食やサプリメントから摂取することができます。
2-3-6.抗酸化物質を加える
犬の腎臓病では、酸化によるダメージが症状を悪化させてしまいます。
体内のエネルギーを作るためには、食べ物から取り込んだ栄養素を燃やす「酸化」が必要なのですが、酸化は体内の全体で起こっているため、酸化によって細胞が傷つけられることがあります。
体内の細胞が傷つくことにより血液循環が悪くなり、腎臓の血液をろ過する機能の低下につながっていきます。
抗酸化作用があるβカロテンやビタミンC、ビタミンEを配合した抗酸化物質を加えることで、酸化によるダメージを緩和してくれます。
抗酸化物質を含んだ療法食や、サプリメントから摂取することができます。
2-3-7.十分な水分補給をする
体内の老廃物を排出しやすくするために、十分な水分を与えるようにしましょう。
犬の場合、体重1kgあたり50〜60mlが一日(24時間)に必要な飲み水の量とされています。
2-3-8.おやつにも気をつける
おやつにはたんぱく質やリンの量が多く含まれるため、腎臓病の犬には与えない方がよいとされています。
しかし、たんぱく質やリンの量を調整してあれば与えても問題はありません。
2-4.自宅でのケア
慢性腎臓病では自宅で飼い主さんが出来るケアも、愛犬が長生きできるカギになります。
2-4-1.いつでも水が飲める環境づくり
犬の腎臓病では、水分補給は欠かせません。
脱水症状にならないためと、尿を作り体内の毒素を出すためです。
いつでも新鮮な水を飲めるように、用意してあげてください。
犬が一日(24時間)で必要な水の量は、体重1kgあたり約50〜60mlになります。
たとえば5kgのワンちゃんであれば、250~300mlが必要な量になります。
2-4-2.自宅での皮下点滴
慢性腎臓病では点滴による治療が行われますが、飼い主さんが病院で獣医さんに教えてもらい、自宅で皮下点滴を行うことも出来ます。
なにより、通院による愛犬のストレス軽減にもつながります。
犬の腎臓病ではとにかく水分補給が大切ですが、愛犬が水を飲まない場合などは皮下点滴を行います。
犬は人間と違い皮膚が伸び縮みしやすく皮膚の下に隙間があるため、皮膚の下に輸液と呼ばれる主に水分と電解質を投与します。
2-4-3.食欲がない場合の工夫
愛犬の食欲がない場合は
- 匂いをたたせる
- 食感を変える
- ごはん意識させる
などの工夫をしましょう。
少しごはんを温めてあげると匂いが引き立ち、食べるようになることがあります。
また、ドライフードは食べないけれどウェットフードを食べる場合があるため、食感も変えてみてください。
高齢のワンちゃんだと、そもそもごはんに気が付いていない場合もあるため、声をかけてあげたり、目の前でご飯の匂いをかがせてあげたりと、「ごはんだ!」と意識させるようにしましょう。
2-4-4.強制給餌について
腎臓病で具合が悪く食欲がないと、フードを食べないこともしばしば。
しかし、食べないと体が弱ってしまうので、食べないわけにはいきません。
そんなときは、強制給餌という手段もあります。
強制給餌とは、慢性腎臓病で食欲のない愛犬に、腎臓病の療法食を与えることです。
- ドライフードをふやかした後すりつぶしたごはん
- ドロドロのペースト状や液状のごはん
などを専用のシリンジ(針のない注射器の筒)で与える方法です。
ただし、吐いていないときに限ります。
まずワンちゃんが汚れないように、首周りにタオルを巻きます。
そして、ごはんを吸ったシリンジをノック式のボールペンを持つように持ち、ワンちゃんの犬歯の後ろから、少しづつ押しながらごはんを入れてあげましょう。
上手にあげるコツは、あげたい量を無理矢理入れるのではなく、飲み込んだら入れる感じで、少しずつ少しづつ行うことです。
口を開けた状態で次のごはんを入れようとすると、誤って気管に入ってしまうことがあり危険なため、あくまでも飼い主さんのペースではなく、愛犬のペースであげてください。
ごはんをあげる方法や量は、かかりつけの医師に相談して決めてください。
最後に
では、またお会いしましょう!
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